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2018年9月号

[2018.09.12]

こんにちは、院長の藤原です。毎年恒例となった異常気象。先月も各地に被害をもたらし、自然の恐ろしさに日本中が震え上がりました。各地で40℃超えしていた気温は少し落ち着きましたが、30℃だと「少し涼しいかな」と感じてしまう感覚がマヒした状態が続いています。それでも街路樹を見ると、少しずつ季節が移り変わっているのは確かで、これからの秋を感じさせてくれます。

さて、皆さんは「ひやおろし」と呼ばれる秋の日本酒をご存知でしょうか。通常、日本酒は早春に出来上がり、加熱殺菌(火入れ)してから夏を越し、出荷前にもう一度加熱して品質を安定させてから市場に出されます。つまり、市場に出るまでに二度の加熱殺菌の工程があるのですが、二度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷する酒を「ひやおろし」と呼びます。暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごして熟成を深め、秋の到来とともに目覚める。冬に絞ったまま卸した「生酒」がフレッシュな味わいであるのに比べ、「ひやおろし」は一度火入れを加えた後に、貯蔵庫で夏のあいだ寝かせてあるため、時間によって程よく熟成が行われています。そのため、絞りたての際の粗さが取れ、豊穣の秋にふさわしい、穏やかで落ち着いた香り、なめらかな口あたり、まろやかな味わいを楽しめるのが特徴です。

「ひやおろし」が出回るのは9月、10月、11月の3か月間ですが、実はその間にも熟成度が変わります。9月に出回るひやおろしは、ひと夏を過ごし秋らしい涼しい風が吹き始めた時期に出回ることから「夏越し酒(なごしざけ)」と言われます。苦味、渋味がやわらぎ、濃厚な中にも軽快さとまろやかさを合わせ持っている、まさに「ひやおろし」の走りの味わい。秋も深まる10月頃の「ひやおろし」は「秋出し一番酒(あきだしいちばんざけ)」と言われます。「ひやおろし」のなかでも「まさに飲み頃!」と言えるお酒。9月より熟成され、まろやかさと味の深みを増してるため、穏やかで落ち着いた香り、滑らかな口あたりが特徴です。そして、11月頃に満を持して登場するのが「晩秋旨酒(ばんしゅううまざけ)」。「ひやおろし」のなかでも円熟な味わいで、大器晩成タイプ。晩秋を迎え、旨みとまろやかさがさらに増した豊醇さ、濃密なとろみを味わうことができます。う~ん、つまみが悩ましい…

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